お江戸の学校

江戸検1級を取って学んだ「江戸の歩き方」「偉人達の生き様」を紹介します。歴史好きはもちろん、歴史が苦手な人にも楽しくわかりやすくお伝えします。

正月の過ごし方@江戸城

こんにちは!

正月ムードもやわらぎ多くの人は
仕事始めといったところでしょうか。

さて、今回は江戸幕府の正月から仕事始めまでの
流れを見ていきたいと思います。

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まず元旦。
『兎羹(うさぎのあつもの)の儀』から始まります。

これは、徳川家の祖
松平親氏が家臣から兎の羹(お吸物)を
供されたのち武運が開けたことにちなんで、
それを毎年元旦に行います。

また、『年頭之御祝儀(ねんとうのごしゅうぎ)』
というのがあります。

元旦から三日間で、
御三家、御三卿譜代大名などの
お偉い方々から順に将軍に拝謁します。

そして3日には、『御謡初(おうたいぞめ)』という
諸大名が島台を献上しながら、
能の謡が行われる行事と、

『御判始(ごはんはじめ)』という、
重要書類作成始めが行われました。

その後も寺社参賀など、
さまざまな行事は続き、
11日に『御用始(ごようはじめ)』という
仕事始めを迎えました。

というわけで幕府は、
正月からイベント盛りだくさんで、
きっと忙しくバタバタしていたのでしょう。

今ではなかなか、煩わしさからか
伝統的な正月を送る家庭も減ってきましたが、
日本人として、そういうささやかなこだわりを持っていきたいなと思いました。