お江戸の学校

江戸検1級を取って学んだ「江戸の歩き方」「偉人達の生き様」を紹介します。歴史好きはもちろん、歴史が苦手な人にも楽しくわかりやすくお伝えします。

愛の平蔵!?

こんにちは。


今回は『人足寄場(にんそくよせば)』
について書きます。

f:id:dadadadadicek:20180328225719j:plain


江戸時代、罪を犯した者は
町奉行所で裁かれ、小伝馬町の牢獄に
入りました。

そして、刑を終え社会復帰に向け
受刑者達を収容させたのが今回取り上げる
『人足寄場』です。

隅田川沿いの石川島に開設されました。
今でいう『もんじゃ焼き』で有名な
月島辺りです。

人足寄場は寛政2(1790)年に
あの鬼平犯科帳でも有名な長谷川平蔵
老中の松平定信に設置の旨を献言しました。

受刑者の社会復帰が難しかった当時では
画期的な案で、何とも受刑者思いです。

もはや『鬼の平蔵』ではなく、
『愛の平蔵』です。

様々な人が収容されて
一次は400〜600人ほどがいたと
言われています。

そこで入所者は大工・左官・鍛治・紙漉き・
米搗き・草履作り・炭団作りなど、
様々な仕事を任せられました。

もちろん有給で!
しかし、受け取れるのは出所する時で、
労働報酬の積立金として渡されたそうです。

ちょっと江戸時代の罪人の
その後の扱いについて、
少しイメージが変わりました。