下馬!
こんにちは。
今回は『下馬』について書きます。
下馬とは城や寺など
神聖な領域や格式高い場所に入る時、
乗ってきた馬から降り
徒歩で中へ入ることを言います。
特に江戸城に関しては
明確に制限されていました。
江戸城本丸に入るためには大きく3つの門があり、
それぞれの門でそれぞれのルールがありました。
まずは大手門。
ここは『大下馬』とも呼び、
馬又は駕籠から降りなければなりませんでした。
またお供に関しても10万石以上の者も
多くて13人と制限されました。
次に見えてくるのが大手三之門。
ここでは御三家すらも乗り物から
降りなければならず、
お供も大名で4,5人に制限されました。
そして、次が中之門。
ここでは、大名本人、諸役人のみしか
本丸御殿には入ることができませんでした。
門をくぐる度に仲間が減っていくのです。
ちなみに一斉登城の際は、
江戸城の各門前、つまり下馬先では
置き去りにされ主人の帰りを待つ家臣達で
賑わっていたそうです。
そこで家臣達が議論するのは
江戸城内でどんな話がされて
主人は出世できるのかどうか。
この下馬先で家臣達が
あーだこーだ批評していたことから
今でも使われる『下馬評』という言葉が
生まれたそうです。
周囲から見た自分自身の下馬評は
いいものであってほしいですね。