お江戸の学校

江戸検1級を取って学んだ「江戸の歩き方」「偉人達の生き様」を紹介します。歴史好きはもちろん、歴史が苦手な人にも楽しくわかりやすくお伝えします。

歴代最速??の未亡人

こんにちは。

お江戸夫の大輔です。

未亡人。
それは夫に先立たれてしまった女性の事を
さしますが、歴代最速??で未亡人に
なってしまった女性がいます。

その女性は『八十宮(やそのみや)』です。
記録は婚約が1歳半の時、
未亡人になったのが3歳の時です。

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父は霊元法皇で八十宮は
第十三皇女にあたります。

お相手は7代将軍の家継です。
もちろん、恋愛感情なんかあるわけなく
政略結婚です。

当時将軍家は天皇家の皇女を嫁にもらうことが
幕府の絶対的な立場を確立するために
重要であると考えていました。

さらに霊元法皇としても、
その意向には大賛成でした。

なぜなら娘の煕子を6代将軍家宣に嫁がせた
近衛基煕(もとひろ)が朝廷で
幅を効かせる事を嫌がり、自分も将軍家との
コネを作りたいと考えていたからです。

8歳の家継と3歳の八十宮の
結婚に向けた準備は順調に進み
納采の儀(結納の起源と言われている)まで
終えました。

遂に史上初の武家への皇女降嫁!!
と思われた矢先…。

その約2ヶ月後に
家継が突然呆気なく亡くなってしまいました。

こうして将軍家、霊元法皇の野望は崩れ落ち、八十宮は若干3歳にして未亡人として
扱われます。

その後も嫁に行くこともなく京都御所
静かに暮らしたそうです。

歴史にトラブルはつきものですね。