お江戸の学校

江戸検1級を取って学んだ「江戸の歩き方」「偉人達の生き様」を紹介します。歴史好きはもちろん、歴史が苦手な人にも楽しくわかりやすくお伝えします。

江戸のマッド・ドクター

こんにちは。


お江戸夫の大輔です。

医療の発展によって
大幅に人類は寿命を延ばしてきました。

そしてこれからも更なる発展によって
もっと多くの人が健康に生きられる世の中を
誰もが望んでいると思います。

しかし、江戸時代の医療の発展は
まさに命懸けの業でした。

そんな中、18世紀中期に
『マッド・ドクター(狂った医者)』が
この世に生を受けました。

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彼の名は
華岡青洲(はなおかせいしゅう)』です。

青洲は欧米のエーテルクロロホルムより
約40年も早く麻酔薬を完成させ、
世界初の全身麻酔を行った人物です。

偉大な功績を残した青洲ですが、
それを完成するまでの過程がまさに
クレイジーです。

研究熱心な青洲は始め犬や猫を使って
実験を重ねました。

しかし、
それでは人間に使えるかわからない
ということで…

次はなんと!!
自分の母と妻を実験台にし始めたのです!!

しかも何度も…。

母は研究途中で身が持たず亡くなり、
妻は薬毒によって両目失明という有り様…。

そして遂に文化2(1805)年に
『通仙散(つうせんさん)』という
麻酔薬を完成させたのです。

偉大な功績ですが
愛する人を使って実験なんて
クレイジー過ぎる…。

今の自分達がいるのは
本当に過去の人達の壮絶な努力によって
あるのだと改めて実感しました。

感謝しなければなりません。