プレゼントはラクダ♡
こんにちは。
お江戸俥夫の大輔です。
文政7(1824)年、両国橋の西詰の辺りで
『ラクダの見世物興行』が行われました。
札銭(入場料)は32文(800円ほど)で
1日多い時で5000人もの人が集まる
盛況ぶりでした。
このラクダを日本に持ってきたのは
当時の長崎オランダ商館長だった
『ブロンホフ』という男でした。
でも実はブロンホフは見世物興行をするために
ラクダを連れてきたのではなく
お気に入りの遊女『糸萩』に贈ったもの
だったそうです。
しかし、
糸萩はラクダなんて飼えるはずもなく
その代銀のみ受け取り、ラクダは興行師に
売られていったという背景です。
ブロンホフは果たして
糸萩がラクダを喜んで飼ってくれる
と思って贈ったのか、
ラクダはあくまでも話題にして
糸萩にお金をあげたかったのか、
謎ですがなかなか常識外れな人物です。
ちなみにその後ブロンホフは
オランダから妻子を連れて来日しています。
その妻の『ティツィア』は
日本へ旅した初の西洋女性として
江戸中の注目を集め、西洋婦人画や人形など
こぞって作られました。
ブロンホフ…
話題作りの上手な男です。